美容室を運営していく中で、いかにスタッフを確保するかはとても重要な問題になってきます。美容室が潰れてしまう多くの理由は「お客様がこない」「スタッフがいない」このどちらかが原因です。
そこでこの記事では、スタッフの離職率を防ぐための、スタッフとの関わり方を紹介したいと思います。
記事の内容こちら
美容師の離職率が多い原因は何?
美容師の離職率ですが、実に60&%を超えていると言われています。
それが原因で多くの美容室は
- 独立して1年以内に60%
- 独立して3年以内に90%
が廃業しています。これが今の美容業界の現状です。
そこで、何故美容師がそんなにも離職してしまうのでしょうか?
美容師が美容室に持つ不満とは?
美容師が自分の働いている美容室に対して、どんな不満を持っているのでしょうか?
まずはこの不満を知らなければ、改善のしようがないですよね。
- 給料が安い(不満)
- 将来性がない
- 営業時間が長い
- 朝早くから夜遅くまでの練習が長い
- 休みが少ない
- 土日が休めない
- ビラ配りが辛い
- 撮影など、もっとクリエティブなことがしたい
- 練習をしっかり見てもらえない
- 教育環境が整っていない
- 子育てしながら働いている人への目線がキツイ
- 人間関係
- サロンのルール
- 独立支援がない
等々、挙げればきりがないほどたくさんあります。しかし実際問題、この不満を全て取り除くことはできるでしょうか?おそらくそれは無理ですよね?
本当にこの不満を全て無くしたいのであれば、指名をたくさんつけ、高単価で短時間でがっつり稼ぐ。これができるようになるまでスタッフ自身に頑張ってもらうしかありません。しかし、そのような人材はなかなかいません。むしろそのような良い人材ほど、いつか独立していなくなります。
離職率の低い美容室にするためにするべきことは?
離職率の低い美容室にするためには、スタッフの悩みを全て解決してあげられる美容室を作れば良いのでしょうか?答えはNOです。
離職率の低い美容室にするためには
- 離職しない美容室経営をしていく(変えていく)スタッフを育てていく
- 離職しないスタッフを採用する
この2つしかありません。
離職しないようにスタッフを育てていく
まず一つは教育です。現在働いているスタッフに対し、しっかりと教育していくこと。目標を持てていないスタッフからは必ず不満が出ます。
ただし教育と言っても、「今のうちからあれこれしっかりやらないとダメだ」。とか、「将来の為にもあーだこーだスタッフに細かく指導しろと」いうわけではありません。ましてや、しっかり練習をみて教育していくというわけでもありません。
お店にとっていてほしい人材になれるように育てていくのです。
ちなみにスタッフを教育していく上で、どんな美容師に育て上げていくことが大事だと思いますか?
- 有能で換えの効かない人材
- 有能だが換えの効く人材
- 無能で換えの効く人材
この中で美容室が育てていくべきは、有能だが換えの効かない人材ではなく、有能だが換えの効く人材です。
何故なら、有能で換えの効かない人材というのは、いずれ自分で独立していく人材だからです。つまり、いつかあなたの美容室からはいなくなるということになります。
ではどのようにすればそのような人材を育てていくことができるのでしょうか?ポイントは2つです。
- 今の職場環境が好きで、この先もずっとここで働きたいと思うように育てること
- 今のお客様が好きで、この先もずっと担当していきたいと思えるような関係づくり
この2点が非常に重要です。
【この先も働きたいと思ってもらう方法】
向上心が強く、いずれ独立する人はどんな良い環境を用意してもいずれ独立してしまいます。そうではなく、この先もずっとここで働きたい。居心地が良い。そう思ってもらうために教育していくことが重要です。
一番大事なのは、この美容室で働くことでどうなれるか?というはっきりとした未来を見せてあげることです。そして、その未来を誰でも確実に実現できるようなマニュアルを用意することです。
特別な才能を持った美容師でははなくとも、誰でも実現できること。これこそが、スタッフにとって働きやすくて居心地の良いサロンではないでしょうか?
どうでしょうか?絶対無理ですよね?基本的に人は無理なことを平気で言ってきます。もし仮に上記のようになりたければ、毎日毎日死ぬ気で努力して、その結果、自由な時間とお金を手に入れることができます。
しかしほとんどの美容師さんはそのようにはなれません。だからこそ、しっかりとしたマニュアルが必要であり、このサロンで働くことでこうなれますよ。その為のマニュアルがしっかりあり、誰でも確実に実践できるようになりますよ。というのを示していく必要があります。
【この先もずっと今のお客様を担当していきたいと思える環境】
今いるお客様が大好き。この先もずっと担当したい。そう思える環境を作ることができれば、辞めたり独立しようとはなかなか思いません。ではどうすれば良いかというと、簡単な方法は「マンツーマンで担当すること」です。
アシスタントを雇用して、カット以外は全部任せてしまうのと、自分でシャンプーから仕上げまでを担当するのと、あなたならどちらお客様と不快関係を築くことができますか?
間違いなくマンツーマンですよね?つまり、お客様とより深い関わりを持つことができる美容室にすることこそが、その美容室に長くいてもらう為のポイントになります。
- スタッフがこの先ずっと働きたいと思えるようなサロンを作る
- お客様を大切にし、この先もずっと担当したいと思えるようなサロンを作る
- 将来どのなれるのかという未来を示す
- マニュアル化し、誰でも実現可能なものにする
- マンツーマン接客で、お客様とより深い繋がりを
離職しないスタッフをあらかじめ雇う
先ほどはどのようにスタッフを教育していくのか?という部分でしたが、そもそも採用の時点で自分の美容室にあっている人材を選ぶというのが一番手っ取り早い方法であることは間違いありません。
では、どのような人材が離職率が少ない美容師になるのでしょうか?
これは先ほども触れましたが、優秀な人材はいずれ独立していく。これは間違いありません。優秀な人材であればあるほど
- 現状に満足しない
- 常に変化を求めている
- 好奇心旺盛でいろんなことに挑戦してみたくなる
このような人材は、よほどのことでない限り独立していきます。では、どのような人材をあらかじめ採用することが重要なのでしょうか?
- 変化を好まない
- 仕事も大事だが、プライベートも大事
- 向上心はあるが、一人で新しく始めようとは思ってはいない
このような人材こそが、辞めずに働いてくれる人材になります。
もちろん、あなたのサロンコンセプトにもよるとは思います。原宿でNO1の美容室を目指しているのであれば、このような人材ではなく、いずれ独立する前提で優秀な人を集めるのも良いでしょう。
しかし、なかなか美容師さんが集まらないこの世の中、いかに離職率を減らすことが大事かは明白です。
単純に離職率を減らすということでいえば、離職しない人材を選ぶ。というのがポイントです。ただそうなると、そんな人材ではお客様をつけることはできないのではないか?という疑問が生まれますね。
そこで必要なのが、先ほども説明したマニュアルです。マニュアルがあるからこそ、決められた最低限のルールを守ることでお客様をつけることが可能になります。
- 自分のサロンに必要な人材を雇うこと
- 離職しないように教育していくこと
- マニュアルで誰でも実行できるようなスキームを作ること
これがとても大切です。